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【記事5】空き家の越境庭木の切除費用:所有者に払ってもらえるのか

この記事は「空き家庭木越境トラブル解決シリーズ」の**第5弾**です。

業者に支払った数万円の費用。「隣の家の木なんだから、相手が払うべきでは?」という疑問に、法律の建前と回収の現実からお答えします。

第6章: 費用回収の法律と現実

「かかった費用を誰が負担するか」は、解決に向けた大きな関心事です。

1. 法律上の建前(費用請求は可能)

民法上、越境した枝の切除費用は「木の所有者」が負担すべきものとされています。

事務管理(民法697条)

本来の義務者(所有者)に代わって、他人のために事務(切除)を行った場合、そのかかった費用を請求できるという権利があります。

不当利得返還請求(民法703条)

所有者が負担すべきコストをあなたが肩代わりしたことで、所有者が「支払いを免れるという利益」を得た場合、その返還を求めることができます。

2. 費用回収の「厳しい現実」

法律で認められていても、実際に現金を手にするのは非常にハードルが高いのが現実です。

回収が困難な理由

1. **所有者が不明**: 請求書を送る相手の住所がわかりません。
2. **所有者に支払い能力がない**: 相続放棄されていたり、経済的に困窮しているケースが多いです。
3. **裁判費用の方が高くつく**: 5万円の切除費を回収するために、弁護士を雇い10万円以上の費用をかけるのは本末転倒です。

「費用回収はできたらラッキー」程度に考え、最初から期待しすぎないことが精神衛生上も重要です。

3. それでも請求する場合の手順

相手(所有者)が判明している場合に限り、以下の手順で請求を試みます。

手順1:内容証明郵便の送付

まずは「これだけの費用がかかったので支払ってください」という通知を内容証明郵便で送ります。これが「本気で請求している」という強いメッセージになります。

手順2:少額訴訟の検討

60万円以下の請求であれば、1回の審理で判決が出る「少額訴訟」を利用できます。弁護士なしでも進めやすく、数千円の手数料で申し立てが可能です。

4. 損をしないための考え方

「なぜ被害者の私が払わなきゃいけないの?」という不満は当然です。しかし、視点を変えてみましょう。

前向きな割り切り方
・**家の資産価値を守る**: 枝の放置による雨漏り修理代(数十万円)を防げた。
・**安心を買う**: 台風の夜に「枝が折れてこないか」と怯えるストレスから解放された。
・**管理の手間をなくす**: 毎年落ち葉掃除に追われていた時間を、自分の趣味の時間に充てられる。

「これ以上被害を拡大させないための投資」だと考えるのが、最も現実的で賢明な判断と言えるでしょう。

この記事のまとめ

費用回収のまとめ
・法的には請求できるが、現実は回収困難なケースがほとんど。
・回収を目的とするより、実害を止めることを優先する。
・どうしても納得いかない場合は、少額訴訟などの簡易な法的手段を検討。
小沼克年

小沼克年

【報道記者の経験も‼硬派な編集者】株式会社エスバー(井越企画)専務|井越企画の立ち上げメンバー|造園現場の経験も豊富|20代の頃からwebメディア企画(福祉サービス業、キッチンカー、メンズ美容ブランド)に従事|趣味はホームパーティー、スニーカー収集、DIY

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